夏野菜の黒泥ソース

夏のパスタだから、なすとササミにしようと決めていたが、
そのパスタの地味さも気になっていたが、迫っていた「ОNアベックホームラン」の公演が、何も出来ていないことの方が気になっていた。
当日、稽古を終えて、コンペ会場と化した事務所に向かう途中、パスタのことを考えていると、突然、目の前のヤクザの黒いTシャツの背中の文字が飛び込んできた。
「親分。
子分ありき」
なんでこんなTシャツを?と思っていると
その隣の情婦もそろい黒いのTシャツを着ており
その人の背中にもやはり…
「親分。
子分ありき」
と大きくプリントされており。
どっちが、親分だよ!と
思いながらも、これは、写メールにとらなねばと思って、
黒いTシャツを追っているときにひらめいた。
「黒オリーブだ!」
黒オリーブをつぶして、ニンニクとあえてソースにしよう。
オレの頭の中で最高のパスタが完成した。
最高のヒントをくれたヤクザと情婦がタクシーに乗って去っていくのを
オレは頭を深々させて見送った。
さあ、時間がない。急いで、買い物をしなければ。
またも、ピンと来た。
必要なものは、パスタ、ナス、トマト、ニンニク、オリーブ
どれもイタリア料理には定番だから、誰かにもらおう!
これは楽だ!
そう思って、コンペ会場に向かったが、びっくりした。
誰も持ってなかった。
イタリアン勝負なのに!
そして勝ったと思った。
だって、イタリアなのにみんなトマトとか使ってないから。
それから、オレ審査委員長として、20点持ってるし、
あとは、市村正親みたいに
「今年のバンビーノは…オレだ!」
とかっこよく、いえるかだけが勝負だ。